女性40代。体がだるい辛い、やる気が出ない・・・体験談から改善する方法をお伝えします。
☑本記事の内容と発信者
☑発信者はちょこ
アラフィフ、まもなく50歳。45歳前後から始まった辛い更年期。どう和らげて、日常生活を送ってきたのか経験を踏まえて紹介。現在は、シニアと女性向けに、生涯心地よく過ごすための筋トレ、ストレッチ講師。大手スタジオレッスンと、出張グループレッスンを行っています。
起き上がれない片頭痛とめまい、気持ち悪さ。原因不明のだるさ、疲れが訪れる。
最初に自覚したのは30代が終わろうとする頃。若いときの不摂生が原因なのか、37、38歳に入ってから疲れがとれにくく、起き上がれないほどの片頭痛が起こるようになりました。
薬を飲もうにも吐き気がともなうのでひどくなると水さえ飲めなくなり、食事もできなくなる状態。それがいったん収まると、異常な食欲が沸き起こる。
おかしいなと思いながらも歳のせい、不規則な生活のせいだと何とか気力だけで乗り越えようとしていましたが、40代に入ったある日、気力だけではどうにも抗うことができなくなりました。
生理も不規則になり、毎月きていたものが隔月になったり、3カ月空いたり。45歳になると月経が停止しました。それと同時にますます体の無理が効かなくなり、また睡眠中も2時間起きに目が覚めるように。体だけでなく、心も不安定になっていきました。これまで気にならなかったことが気になるようになったり、人の言葉に傷つくようになったり、未来に不安を抱えたり、人と比べたり、過去を後悔したり。
苦しくて、苦しくて。体だけでなく、心も弱くなっていくのが更年期というものです。
そんな状態になって初めて産婦人科へ行きました。結果は更年期障害という診断。ホルモン治療か、漢方薬かという選択があったのですが、ひとまず漢方薬で過ごすことにしました。理由は、ホルモン治療のデメリットと、副作用が気になったからです。
更年期、ホルモン補充療法を選ばなかった理由。
漠然と、ホルモン補充療法は、乳がんリスクが高まりやすいというウワサを耳にしたことがあり不安がありました。みなさんも漠然とした不安、ありませんか?
ホルモン補充療法は、メリット、デメリット、正しい知識がある医師と相談の上、慎重に判断したほうが良いものです。更年期障害を和らげるには、漢方よりも効果がある治療法なのですが、私の場合はデメリットと、私の体には適さないことからホルモン補充療法を選びませんでした。
●はじめての出産が35歳以上の方は乳がんリスクが2.26倍
●出産経験がない場合は乳がんリスクが1.56倍
●長い期間投与した場合は、乳がんリスクが高まる
そのほか重度の肝臓疾患、乳腺疾患などある方は乳がんリスクが高まる。
副作用としては、吐き気、下腹部のはり、不正出血などがあるようです。
また喫煙者にもおすすめしにくいということを婦人科の先生からはお話を伺いました。
漢方よりも効果が得られやすいというメリットはあるものの、私の場合は、少しでも乳がんリスクが高まるなら避けたいのが心情だったので、ホルモン補充療法を選択しませんでした。
しかしこれは私の場合の選択。ホルモン補充療法は、乳がんの発生率が上がるという研究結果が2001年にアメリカで発表されたことを機に、広まったもの。でもこれは2005年には否定されて、乳がんの発生率は小さいとの発表もされています。ホルモン補充療法を行うか、漢方薬で対応するかは、自分の体と医師の相談のうえ決めることが大切。
自己判断よりもまずは、婦人科検診をおすすめします。
私自身、相当悩みましたが、婦人科検診を受けて、更年期と診断されたことでひとつ、ほっとしました。症状がわかることも安心につながります。
更年期とは?どんな症状がでるの?10代、20代、30代でも更年期は起こる?
女性は30代後半から40代に入る頃、卵巣機能の老化で、卵巣から分泌される”エストロゲン”という女性ホルモンの量が少なくなっていきます。エストロゲンが減少すると、女性の体にはさまざまな不調が起こりやすくなります。
そして自律神経の乱れ。自律神経の乱れは、現代人に起こりやすいもの。寝る間際までテレビ、パソコンやiPhoneを見ている方や不規則な生活、日々の仕事や子育てなど無意識下でストレスがかかる現代は、呼吸が浅くなりがちで、活発に動く交感神経が高まりやすい環境です。
自律神経は、簡単に説明すると、活動時に働く交感神経と、リラックス時に働く副交感神経がありますが、現代人は交感神経が高まりやすい。そうなると、自律神経のバランスは乱れやすくなります。
そこに老化が加わると、さらに加速し、不安感やイライラ、うつ、めまい、倦怠感、心が不安定になっていきやすくなります。40代に入ると、大人な女性を演じる必要も増えるので、若者の何気ない言葉や態度を指摘したくても我慢したり、パート先や学校、幼稚園などでママ友と接する際に、穏便にすまさなければ、波をたてることを避けなければなど、自制する力も働くので、それも大きなストレスになります。40代女性は仕事をはじめ、学校、子育て、お姑さん、小姑などの親戚付き合いも含めて、ストレスにさらされることが多い環境です。
ホルモンバランスの乱れと自律神経の乱れは同時に起こり、
体が思うように動かない、頭痛、めまい、倦怠感、気持ち悪い、体がほてる、突然、汗が噴き出る、つらい便秘になる、肩こり、肌荒れ、心が不安定になる、家事や仕事をするモチベーションが上がらない、そして怠惰な自分を責めるなど、いろいろな症状が起こります。これが一般的に更年期障害と呼ばれる状態です。
また40代女性だけでなく、20代、30代に起こる若年性更年期障害というものもあります。若いときから無理なダイエットやストレスが原因で、20代、30代でも、早くは10代でも、更年期と同じような症状が出ることがあり、これを若年性更年期障害と呼ばれることがあります。
よく、1カ月で8kg、落としました! 1週間で3kg落としました!など、即効性のあるダイエット方法は人気で、注目を集めやすいですが、将来のことを考えると、40代で骨粗しょう症になりやすかったり、月経がとまってしまったり。さらに女性ホルモンが低下した状態が長く続くと、不妊症になりやすかったりする危険性があるので、無理なダイエットや、体と心の過大なストレスがかかる環境は避けることが大切です。
更年期チェック
- 怒りやすくなった、イライラしやすい
- 頭痛、めまい、吐き気が起こる
- 便秘、下痢が起こるようになった
- 胃もたれ、胸やけがするようになった
- 肩こり、腰痛がひどくなった
- 汗をかきやすい
- 顔がほてる
- 寝つきが悪くなった、睡眠が浅くなった
- 疲れやすくなった
- 落ち込みやすくなった
いくつ当てはまりましたか?5つ以上当てはまる場合は、医師の診断を受けたほうが良い目安です。更年期障害と似たような別の病気が隠れている可能性もあります。更年期かどうか、診断することは今後、どう向き合うか方法が変わりますので、診断を受けることも大切です。
更年期はいつ終わる?
一般的には50代後半になると落ち着くと言われています。目安は閉経を挟んだ前後5年です。
50歳で閉経を迎えた場合は、45歳から55歳までが更年期の期間で、合計10年間。
女性には誰でも平等に訪れるのが更年期です。
10年続く更年期の期間は、なるべくやさしく穏やかに過ごしたいもの。
そこでこの更年期の期間を少しでもラクに、または緩和させるための方法をご紹介します。
まだまだ私自身、更年期まっさかり。更年期祭り中です。
緩和させるためにいろいろな改善に取り組んでいるものの、少し寝不足になったり、大きなストレスがかかる日々が続くと、また振り出しに戻り、更年期障害のひどい状態に。
緩和させる取り組みをゆっくりと、継続することが何より、更年期を和らげる最大のコツ。
緩和させる取り組みを邪魔する要素を排除することも更年期を穏やかに過ごすコツです。
40代女性の体調不良と心のうつ。頭痛めまい、吐き気。だるいやる気が出ない。そんなときに私が試した、更年期をやり過ごすための7つの方法。まずはここから!
①睡眠時間の確保
まず、睡眠時間を見直しました。最低でも6時間。理想は7時間。睡眠の質を高めることも大切。でも更年期に入ったときに数時間で目覚めてしまいトイレに起きてしまう・・・という状態に陥りました。
そこで気を付けたのは寝る前の導入儀式ともいえる、ルーティン。お風呂は湯船につかる。軽くストレッチをして、呼吸法を取り入れて、寝る直前はパソコン、iPhoneを見ないこと。iphoneの目覚ましを合わせたら、その後にストレッチと呼吸しながら眠りにつくルーティン。
数時間で目覚めてしまうこともあったけど、トイレに行ったらまだ呼吸法で眠りにつくという繰り返し。このとき、なるべく焦らないことがポイントです。あとで紹介する⑤、⑥、⑦を参照に!
②起床時間、就寝時間を決める
起きる時間、眠りにつく時間を決めました。朝は7時、夜は0時までに眠る。多少ずれたときは朝8時、夜は1時までにベッドに横になる。時間を守ることで体のリズムが整えやすくなります。
いつからはじめるのか、、、それは今日から。まずは起床時間、眠りにつく時間を設定してみてください。
これは継続することで、とても効果がある方法だと実感しました。リズムが作れるととても体がラクになり、心も落ち着いてきます。
③朝は排出することを考え、食事は1日2食とオヤツ
3食の食事を辞めました。朝は排出できたときまたは、胃腸が軽いときは朝ごはんを食べる。何となく胃腸がだるく便秘で苦しいときは、白湯、お水、飲み物にとどめ、昼食をとる。昼食は炭水化物を入れて、夕食は炭水化物を少な目、もしくは炭水化物を食べない。オヤツは200~400カロリー程度。
生活リズムが崩れると、暴飲暴食したり、ふいに食欲がなくなったりとバラつきがありましたが、②を守ることでだんだんとリズムが作りやすくなります。
また食べ過ぎると、そもそも更年期は便秘にもなりやすいので、排出することにおもきを置きました。お通じをよくすることも、更年期対策につながります。便秘になると、ストレスが増えるので、ますます体のだるさが抜けません。
同時に、砂糖からラカントS、てんさい糖に切り替え。油は、炒め物はオリーブ油、サラダにかける油はアマニ油へ。マーガリンが入っているお菓子などはなるべく食べない。マーガリンは買わない、完全バターへ。
飲み物は、コーラなどの炭酸はゼロカロリーでも飲まない。コーヒー、紅茶、緑茶、ハーブティなど砂糖が入っていない飲み物へ切り替え、甘味がほしいときは、はちみちか、ラカントSで対応。
40代女性は、筋力低下にともない基礎代謝が落ち、太りやすくなるので、健康的な体重をキープするためにも食生活の見直しは役立ちます。(40代女性の正しいダイエットのやり方についてはまた別のコラムで紹介します)
④食事は『骨を強くする』食材をとる
食材は骨を育むための食材。骨密度は18歳ごろにピークを迎えて、50歳前後から低下していきます。
とくに若い頃に過度なダイエットを行った経験がある方は骨粗しょう症になりやすいとも言われています。
私自身は、30代後半から運動、食事の改善をしてきましたが、20代の頃のダイエット、また偏った食事など、骨貯金が上手くできていなかったせいか、骨粗しょう症の診断がされました。
骨を育む方法はまた別のコラムで紹介しますが、40代になったら骨密度の測定をおすすめします。
今は骨粗しょう症の治療も進化していて、薬や生活習慣の見直し、食事などで骨の状態を改善することは可能なので、なるべく早く骨を育む方法に取り組んだほうが得策。
骨を育む運動、食事、生活習慣の見直しと、病院でもらった薬で骨を改善しましょう!
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKをとり、プラス、タンパク質と、少々の炭水化物という組み合わせ。
■カルシウムは、牛乳、乳製品、小松菜、大豆製品など
■ビタミンDは、サケ、シイタケ、卵など
■ビタミンKは、納豆、ほうれん草、ブロッコリー、キャベツなど
■たんぱく質は、鶏肉、豚肉、シーチキン、卵類、乳製品、大豆製品でも補えます。そのほか大豆製のプロテインもおすすめです。
■炭水化物は、ご飯。炭水化物抜きはNG。炭水化物をとらないと、脳の働きが低下し、疲労感にもつながるので、お茶碗1杯から2杯分をとるようにしています。私の場合ですが、炭水化物を減らすと便秘が加速するので適宜とるようにしています。
⑤お風呂は湯船につかる、しんどいときはお風呂に入らない!
質の高い睡眠を確保するには、シャワーよりもお湯につかるお風呂がおすすめです。お湯の温度は38~39度程度で、じっくりと10分以上入り、体の深部から温めます。シャワーだと、皮膚の表面しか温めることができないのでお湯につかるのがポイント。体の深い部分、深部が温まると自然な眠気が訪れやすくなります。
体をしっかりと温めることはダイエットにも効果的。
とはいえ、本当にしんどいときは、お風呂に入らない選択もあり。更年期は、体のだるさ、動けない辛さが頻繁に訪れる方もいます。できないことを責めず、湯船に入らなければいけない!というきついルールに縛られず、そのときの自分の状態に合わせて、ルーティンを調整することも大切です。
⑥適度な運動
更年期じゃなくても、体を動かさないと、血の巡りが悪くなり、酸素も巡らなくなるので、肩こり、腰痛の悪化や、片頭痛、体のだるさなど起こりやすくなります。筋肉を適度に動かすことも体の内側の巡りをよくするためには大切です。
更年期で辛いときは無理にすることはありません。辛いときは休む、可能なときは少し体を動かす。休み休み、少しずつ体を動かしていきましょう。
私の場合は、本当に辛いときはゴロゴロ寝てばかり。寝ていても頭痛、吐き気、めまいでしんどく、寝ていても辛い。起き上がれない・・・という状態の日もありました。それが3日ほど続くと、このままもう、体は動かなくなるのではないかという不安にも襲われます。焦りは禁物です。急に動けなくなってスーパーにも行けなくなることもあるので、日持ちする食材、飲み物、ヨーグルトなどのストックをしておきましょう。
しんどいときは、冷凍食品に頼るのも手。
起き上がれるようになったら、軽めのストレッチと筋トレを。おすすめのストレッチ、筋トレはまた別のコラムで紹介しますが、首、肩、腰まわり、脚を伸ばすストレッチ後に、軽めに筋肉を縮める運動をおすすめします。
私の場合ですが、出来る日には軽めのストレッチと筋トレを行ううちに、少しずつ体の内側の巡りがよくなり、毎日できるようになると、片頭痛が少し和らぎました。
少しずつ、取り組み、いずれ毎日軽めの運動ができるようになる。これが理想です。
⑦呼吸法
すぐに取り入れられるのが呼吸法です。
自律神経は自分でコントロールすることができない神経です。例えば胃の動きをいますぐに3秒止めて!と言われても、胃の動きを止めることはできません。
では何も手立てはないのかというと、方法があります。それが呼吸です。
息を吸って吐く・・・呼吸は乱れが自律神経を整えるのに有効的な手段です。
呼吸は常にしている!と首をかしげる方もいると思いますが、ここでいう呼吸は、ふだんの呼吸ではなく、正しい呼吸法があります。この呼吸法を使って乱れた自律神経を整えます。
私自身はインストラクターとして、シニア、女性に向けて、かろやかに人生を送れるようになるように、ゆるトレ(ゆるやかな筋トレ、柔軟体操)を教えています。
人生を豊かにする応援ができるように考えた「ゆるトレ」で、最初に教えるのが呼吸法です。
質の高い呼吸法を行うためには、適度な筋トレ、柔軟性があるとより、深く呼吸を入れることができるのですが、ここでは呼吸法のみをお伝えします。
①仰向けになり足幅は気持ちの良い範囲で広げます。寝転んだときに腰まわりが辛い方は両膝を立てます。
②両手のひらをおなかの上に置き、鼻から息を吸っておなかを風船のように膨らませます。
③いっぱい息を吸い込んだら、吸った息の2倍以上をかけて、鼻からゆっくりと長く息を吐きます。おなかがぺちゃんこになるまで息を吐き続けます。
これを10回繰り返す。
おなかの一番深いところにある筋肉にも刺激が入るので、腹筋運動にも貢献する呼吸法です。
これを朝と、寝る前にやるだけでも、血の巡り、酸素の巡りやよくなり、体がぽかぽかしてきます。
現代人は、呼吸が浅くなり、吸うことは得意でも息を吐くことが苦手です。
また運動不足な方はたっぷりと息を長く吸い込みにくくなっています。それは筋肉が縮んでいるためです。
ゆるやかな、ストレッチと筋トレを行うことで、縮んだ筋肉が広がるので、息をたっぷりと体に取り込みやすくなります。吸い込む時間が長くなり、ゆっくりと息を吐く時間も長くなり、楽に深い呼吸ができるようになっていきます。
呼吸を取り組みやすい体にすることで、自律神経のバランスが整えることができれば、
更年期の特徴の1つである、乱れやすい自律神経にアプローチすることができます。
まずは呼吸法からはじめてみましょう。